朝ごはんについて
朝、食べない子供は非常に多いです。朝ごはんを食べましょうと言われますが、理由を説明しますね。
人は朝ごはんから糖分(炭水化物)を摂取します。これは脳を動かすためのエネルギーであるブドウ糖を作り出すために大切なことです。ブドウ糖は人間の身体には長く貯蔵出来ないので夜の間に無くなってしまいます。
朝ごはんを食べないとエネルギーが無い状態で昼まで活動することになります。食事をして身体の栄養に分解されるのに2時間かかります。
つまり、朝ごはんを食べないで昼ごはんまで我慢すると昼ごはんの2時間後の2時まで栄養不足の状態が続くわけですね。 これは重大な問題で、成長だけでなく集中力や性格にも影響があるとされています。
以前、来院されたお子様のケースをお話しします。テニス部に所属する中学生の男の子ですが、朝ごはんを食べません。6年生あたりから朝ダラダラする癖がつき、ギリギリまで寝ているのでお母さんもいつの頃からか、朝ごはんを用意しなくなったそうです。
しかし、運動部で朝ごはん抜きはしんどいらしく練習についていけない、でも朝ごはんは食べられない。という状態でした。いろんなカウンセリングをして、バナナジュースなら飲めそう。ということになりました。
バナナジュースと小さなクッキーを食べる。そこから始めました。それで食事か?と言われそうですが、初めの一歩が大事です。バナナと牛乳で炭水化物とたんぱく質が補えます。クッキーは糖分が豊富なので朝練のエネルギーになります。海外のアスリートが毎食オレンジジュースと牛乳をとります。なんでかな?と疑問でしたが炭水化物とたんぱく質、ビタミンCをとるのが目的なんですね。
次にバナナジュースが出来るまでにゆで卵を食べてもらいました。どうも、きちんとした食事をとるのは身体が起きていなくてしんどいようです。ゆで卵は6.5gの良質なたんぱく質ですし、牛乳200ccから7g。クッキーなどを合わせると15gほどのたんぱく質が摂取されます。朝練の後に野菜ジュースか、100%ジュースを飲むように勧めました。一回の食事としては若干少ないと感じますが、食べないことを考えるとずっといいと思います。
たしかにしっかり朝ごはんを食べるのが理想です。しかし、きちんとした食事を出来ない子供にもすこしのアイデアで栄養を摂取させることができます。朝ごはんを食べない子でもソーメンに卵やちくわヨーグルトにシリアルごはんでなくお餅 ちくわなど練り物をそのまま与える。ゆで卵や卵焼きを常備する。などお母さんの負担の少ない範囲で食事を見直してみてはいかがでしょうか。
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